動画ニュース

ニュース 視聴率1ケタに沈む「いだてん」に浮揚策はあるのか

投稿日:

ニュース 視聴率1ケタに沈む「いだてん」に浮揚策はあるのか
https://www.youtube.com/channel/UCfEYb-QBbjsm0dc64euqJEQ?sub_confirmation=1 阿部サダヲさん(Getty Images)  3月24日放送のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」第12話の視聴率が9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)だったことが分かりました。これで、7週連続の1ケタ台となります。  危機的状況に追い打ちをかけるかのように、物語の重要人物である足袋屋「播磨屋」の店主・黒坂辛作を演じていたピエール瀧容疑者が、コカインを使用したとして麻薬取締法違反容疑で逮捕されました。代役は三宅弘城さんに決まり、登板は4月以降になります。「面白いんだから視聴率なんかどうでもいい」は正しいのか  ここに、「売れること間違いなし」と言われていたスナック菓子があります。しかし、発売直後から、予想に反して売れ行きは伸び悩み、これまでそのメーカーが出したすべての菓子の中で最低の記録を出してしまいました。  すると、ユーザーが「いや、おいしいんだから、この味のままでいい」「売り上げなんか気にするな」と声を上げ始めました。さらには、菓子を作っている当人たちの中にも、「自分的にはそんなに気にしていない」と言う人が。それでも、下がっていく売り上げ。これは、常識的に考えて正常と言えるのでしょうか。  以上は、現在の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」を取り巻く状況です。民放とNHKは当然異なりますので、NHKは「視聴率至上主義」ではないのかもしれません。しかし、この「いだてん全擁護」論は、視聴率回復の打開策になっていないのです。「クドカンワールド」の翻訳者が誰もいない  では、結局、どうすればよいのでしょうか。まずは、マニアックと言われる宮藤官九郎さんの脚本を翻訳し、ドラマを周知させるための周到な作戦を練るべきでしょう。  例えば、「あさイチ」の中で「金栗四三」の紹介コーナーを作ったり、彼の人生をダイジェスト的に描いたドキュメンタリードラマを大河の前に放送したり、まずは、主人公の四三という人間の認知度を広めることもできます。  本編でもそうです。四三は、後に箱根駅伝の開催に尽力した人物。そこで例えば、大河の中で、2日間で合計40%の視聴率を誇る、正月の風物詩である駅伝の中継の名シーンをまるっと使用し、インパクトを与えながら視聴者を呼び込むこともできます。  こうした、事前に打てる対策をNHKの方々はもちろん、本来ならばより厳しく、冷静にクドカン作品に意見が言えるはずの外部の演出家・大根仁さんまで絶賛してしまい、誰も大河の枠で放送することのリスクを俯瞰(ふかん)で見ようとしていません。これは非常に危うい状態です。最悪5~6%に下がる危険性もあります。東京五輪招致から描くべきだった  そもそも、今回の「いだてん」と同じく宮藤官九郎さん脚本の2013年度上半期の朝ドラ「あまちゃん」がヒットした要因は何だったのでしょうか。  岩手の16歳・天野ユイ(のんさん、当時は能年玲奈さん)がいる世界は2008年。物語の延長線上には、東日本大震災が控えていました。日本人として避けては通れない出来事を朝ドラというさわやかな枠でどう描くのか、視聴者の潜在的“興味”があったのではないでしょうか。それがあるがゆえに、宮藤さんの小ネタ満載のコメディーにもついていけたとも言えるでしょう。  今回でいうと、視聴者の琴線に触れる出来事は1964年の東京五輪です。開会式をテレビで見ていた、あるいは国立競技場に見に行った、沿道でマラソンを応援したという人も、まだいらっしゃることでしょう。  今さらではありますが、そうした視聴者の手触りの中に残っている五輪招致物語を、先に放送すべきだったのではないでしょうか。リアルタイムでその時代を生きていない人も、どのように招致が実現したのか少なからず興味があるはずです。  また、五輪招致までの奮闘は、NHKのかつてのヒット番組「プロジェクトX~挑戦者たち~」で取り上げられてもよさそうな題材です。招致チームには阿部サダヲさんをはじめ、星野源さん、松坂桃李さん、松重豊さんといったメンバーが配役されています。それは、まさに大河ドラマと呼ぶにふさわしい重厚な物語になるはずです。  つまり、視聴率の浮揚は後半になるのではないでしょうか。「日曜クドカン劇場」  1963年に産声を上げた「大河ドラマ」の第1作は、江戸幕府の大老・井伊直弼の半生を描いた「花の生涯」でした。以降、1年間通して歴史上の人物を描くという、類を見ないスケール感で多くの視聴者の心を引きつけてきました。  それから56年間、大河という枠は、テレビが家庭のど真ん中にあった時代から培われてきた「風格」「重厚感」というものをその身にまとうようになりました。  さらに、この枠は、先人が歩んできた歴史をさかのぼることで、その“暮らしぶり”を理解し、日本人であることを再認識する貴重な時間帯でもあります。つまり、大河を見ることが、ある種の日本人のステータスになっていたのです。  しかし、「いだてん」は、これまでの「歴史絵巻」という性格を帯びた大河ドラマとは雰囲気を異にする「コメディー」です。その理由は、宮藤さんが五輪という国威発揚のイベントを、ナショナリズムからかけ離れた視点で描いていることにあります。誤解を恐れずに言えば、「五輪」という、今まで誰も聞いたことも見たことも、ましてや経験したこともないイベントに図らずも参加することになってしまった一人の青年の“珍騒動”物語と言ってもいいでしょう(実際にそうであったかとは思いますが)。  極端に言うと、「新・大河ドラマ」と看板を付け替えてもよかったくらいでしょう。または、スタート前に「日曜クドカン劇場『いだてん』」と見る側の心構えを提示しておくべきだったのかもしれません。いずれにしても今後、どのような展開になるのか見守っていきたいと思います。 芸能ライター 河瀬鷹男

-動画ニュース

Copyright© Isoまとめ , 2019 All Rights Reserved.